「ナポリタン」といえば、日本の家庭や喫茶店で愛されてきた定番スパゲッティメニュー。でも、よく考えてみると「ナポリタン」って名前なのに、ナポリ(イタリア)とは何の関係もないってご存知でしたか?
今回は、そんなナポリタンにまつわるちょっと気になる雑学や豆知識をまとめてご紹介!読み終わった頃には、きっと誰かに話したくなるナポリタンの魅力が深まるはずです。

目次
雑学①:ナポリタンはイタリア料理じゃない!
まず一番驚く人が多い事実がこれ。ナポリタンは、れっきとした日本生まれの料理です。戦後間もない1940年代後半、横浜の老舗「ホテルニューグランド」のシェフが、アメリカ兵が持ち込んだケチャップ付きのパスタに着想を得て作ったのが始まりとされています。
本場イタリアには「ナポリタン」という料理は存在せず、「ナポリ風スパゲッティ」というようなものもケチャップではなくトマトソースを使った別物なんです。
雑学②:「ナポリタン」の名前の由来は?
名前の由来は「ナポリ風(Napolitan)」という言葉。トマトを使った料理が多いイタリア・ナポリにちなんで、「トマト=ナポリ」的なイメージから命名されたと言われています。
実際のところは「なんとなくイタリアっぽい名前をつけた」という説が有力で、洋食らしい“なんちゃって西洋風”ネーミングの典型ともいえるでしょう。

雑学③:昔のナポリタンは「ソフトスパゲッティ」だった?
昭和の喫茶店や給食で出てきたナポリタンは、現在主流のアルデンテのパスタではなく、茹でたあと一度冷蔵庫で保管された「ソフトスパゲッティ」を再加熱して使用していたことが多かったのだとか。
そのため、もちもちしてちょっと柔らかめの麺が「懐かしいナポリタンの味」として親しまれている理由でもあります。
雑学④:実は「ナポリタンスタジアム」も開催されていた!?
2013年、カゴメが主催で「ナポリタンスタジアム」なるイベントが開催され、全国からご当地ナポリタンが集結し話題を呼びました。名古屋のあんかけ風ナポリタンや、博多の明太子ナポリタンなど、地域性を活かした多彩なアレンジが披露され、ナポリタンの奥深さを再発見するきっかけにもなりました。
雑学⑤:海外でも「NAPOLITAN」として逆輸入中?
なんと、近年では日本のナポリタンが海外で“JAPANESE NAPOLITAN”として注目されているんです。特にアジア圏では、ケチャップの甘さが親しみやすい味として受け入れられ、現地レストランでメニュー化されるケースも。
逆に「イタリア人にナポリタンを食べさせたらどんな反応?」という動画がSNSなどで話題になるなど、その“和風洋食”っぷりが国際的なネタにもなっています。

おまけ:ナポリタンに合う飲み物は?
昔ながらの喫茶店でナポリタンと一緒に出てきたのは、アイスコーヒーやクリームソーダ。この昭和レトロな組み合わせは今でもファンが多く、ちょっと懐かしい気分を味わいたいときにぴったりです。
一方で、トマトの酸味とバターのコクを活かした味わいには、実は赤ワインも相性が良いと言われています。おうちでちょっと贅沢したいときにおすすめです。
まとめ
ナポリタンは、日本人の創意工夫から生まれた洋食文化の象徴。
そのルーツや名前の由来、昔ながらの作り方やご当地アレンジ、そして今や海外進出まで――知れば知るほど面白く、食べたくなってしまう魅力がたっぷり詰まっています。
次にナポリタンを食べるときは、ぜひ今回の雑学を思い出して、もっと深く味わってみてくださいね!